健康診断について |
うちの子は元気だから健康診断はしなくてもいいと言われる方がいますが、それは間違った考え方です。健康診断は初期の病気を見つけることを目的とした検査です。ですから元気と思われるときから健康診断を行うことが重要なのです。 5〜7才から動物も人間と同じように老化現象や成人病が発症してきます。これらの疾患は初期のうちはごく軽い症状のため見逃してしまいますが、時間が経つにつれてその症状は重く激しくなるものが多いです。 早期発見・早期治療が成人病にはもっとも大切な事です。たとえば小型犬に多い僧帽弁閉鎖不全症などの心臓弁膜疾患では、適切な処置を施さないでいると弁の機能が次第に衰えて行き心不全に陥ります。しかし、投薬や心電図検査・レントゲン検査・エコー検査などの定期検査を行うことで寿命を延ばすことが可能です。このことは飼い主さんから見ても、投薬するまではすぐに息切れして苦しそうにしていた愛犬が元気になるのですぐに納得されるでしょう。 当院では病気の早期発見・早期治療を目指して定期的な健康診断をお勧めいたします。 目安として、1〜4才では1〜2年に1回、5才からは半年〜1年に1回の定期検診を受けて下さい。万が一病気が発見された場合は、さらにその病気にあった検査を行い確定診断をします。またその時MRI、CT検査などが必要な場合は近隣の大学病院を紹介します。(健康診断は予約制です。料金はこちらです。) |
仔犬・子猫の時の飼い方と注意点 |
1.ワクチネーションの意義 犬の場合:乳児の時は親犬からの初乳免疫により病気から守られています。しかしながらこの免疫は 生後8週齢(2ヶ月)から生後16〜18週齢(4ヶ月半)のどこかで消えてしまいます。しかしながら 初乳免疫が残っている時期にワクチンを打ってもその効果は消えてしまいます。その為、 ワクチンを生後8週齢、12週齢、16〜18週齢の時期に3回接種し、どの時点で初乳免疫が消えてもいいようにワクチンの免疫が持続する4週間おきに接種します。この後は年1回の追加接種で免疫を持続させ病気から守ります。 猫の場合:生後2ヶ月以上の子猫に3〜4週間隔で2回接種します。この後は年1回の追加接種で免疫を持続させ病気から守ります。 2.早期避妊・去勢の意義 性ホルモンから来る疾病、メスならば乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、卵巣腫瘍、オスならば精巣膿瘍、 前立腺腫瘍などを予防できます。また、メスにおいては生理による出血や妊娠を、オスにおいてはマーキング(尿をかける)や攻撃的性質を抑制できます。 手術時期はメスで3〜6ヶ月、オスで3〜6ヶ月(睾丸が降りてきたことを確認して)に行います。 3.歯磨き・ブラッシング・爪切りの習慣 躾の前段階として、またスキンシップとして歯磨き・ブラッシング・爪切りを行いましょう。 歯磨きは最初に要らない歯ブラシなどで遊ばせて、ブラシが口の中に入る違和感を無くすように すると、嫌がらずにやらせるようになります。1日1〜2回行って下さい。 ブラッシングは痛がらせない様に軽くとかす様にします。一度に全身をやらなくても部分的に 行ってもよいので、1日1回は行って下さい。 爪切りはいきなり深爪にすると嫌がるので、少しずつ切るつもりでかまわないので週1〜2回くらい行うと、だんだん慣れてきます。 4.躾の意義 生後3〜4ヶ月から躾を行います。基本的には、待て・よしなどの動きを制御する命令から覚えさせるのがよいでしょう。これから十数年一緒に生活する伴侶動物(コンパニオンアニマル)として、最初の躾で動物を含めた家族の運命が決まると思って下さい(ちょっと大袈裟ですが) 躾の詳しい仕方は、獣医師の書いた躾の本などを参考にして下さい。 5.その他 よく人の食事中に騒ぐ事がありますが、最初から人の食事中は動物には目線を合わせずに、声をかけることも止めましょう。もちろん、食事中に人の物をあげるのもダメです。一度食べ物を 与えると、貰えるものと認識して貰えないと更に騒ぐようになります。最初からきっちりと躾けることを心がけましょう。また、家族の誰か一人でも甘やかしてルールを破ると動物は今までの ルールを守らなくなりますので、飼う時は家族で話し合って上記の事を守るようにして下さい。 |